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Clinical Cases 症例報告

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※手術の写真を掲載しておりますので、
苦手な方はご注意ください。

切らない(手術しない)椎間板ヘルニアの治療

本日ご紹介するのは、小型犬から中型犬まで比較的発生頻度の高い、椎間板ヘルニアという病気の新しい治療について紹介させていただきます。
椎間板ヘルニアは、軟骨異栄養性という体質を持ったわんちゃん、(犬種で言うとダックスなどが特に多いとされています。)に好発するする病気で、背骨の緩衝材となっている椎間板が何かの拍子に上方へ飛び出し(飛び出ることをヘルニアと言います)飛び出た椎間板物質が背骨の上を走る、大きな神経である脊髄を下から圧迫することで、初期は痛みから、徐々に麻痺へ進行し、最悪歩けなくなったり、排便や排尿ができなくなったり、中には神経が壊死して死んでしまうこともある病気です。

▲首のMRI画像です。矢印の部分にヘルニアがあり、脊髄を上に圧迫しています

治療には、通常は背中を切開して、骨を削り椎間板物質を取り除く、へミラミネクトミーや、首の椎間板では、首の腹側から切開し同様に骨を削り、椎間板物質を除去する、ベントラルスロットという手術方法が一般的です。しかしどちらも皮膚や筋肉、骨、神経の膜を切ったり削ったりするため痛みが強い手術となります。われわれの施設での治療は、切らずに治す選択肢もあります(適応は選びますのでできない場合もあります)。
それが経皮的レーザー焼灼術(PLDD)という方法になります。細い針を皮膚から椎間板へ刺し、レーザーを使用して椎間板を焼灼飛び出しを抑えます。
この方法によって複数の場所にヘルニアを起こした症例にも対応することができ、皮膚や筋肉などを切ることなく、骨も削らずに治療を行うことができる方法です。この治療をするには、レーザーはもちろんX線を色々な角度で当てられるCアームという高度な設備が必要となってきます。

手術ではないため、当然退院までの時間も早いです。良いことづくめのような方法ですが、椎間板ヘルニアのタイプによっては適応とならない場合があるので、詳しくは専門医と相談となります。
最近急に痛がる、足の動きがおかしいなどの症状がありましたら、ご相談ください。わんちゃん猫ちゃんたちに最善の治療を提案いたします。

▲実際の施術の様子

▲針が椎間板に刺さっていることを画像で確認

執筆担当:獣医師 井口
動物医療センター目黒中央トップページ
東京都目黒区鷹番1-1-20
TEL:03-6412-8303